その7日間でうなぎが「立つ」
- うなぎが「三島のうなぎ」に変わるとき -
三島といえば、うなぎ。
だが三島のうなぎは、三島産ではない。半世紀以上続く「すみの坊」の暖簾をくぐり、職人の飯塚晃さんに焼きの手を止めてもらって話を聞いた。
「そのうなぎがどこで生まれたか、ではなく、どのように浄化されたか、なんです」
背開き、白焼き、蒸し、そして本焼き。だがうなぎにはその前に、「立てる」という工程がある。およそ7日間、うなぎを水にさらし、体内のエサや泥臭さ、余分な脂を抜いて整える。
使うのが伏流水だ。ここで、うなぎは「三島のうなぎ」になる。
「ですから開く前から勝負は決まっています。臭みはなく、香りも立ちます」(飯塚さん)
飯塚さんが焼いた蒲焼は、なるほど脂は軽く旨味がくっきり。30年以上継ぎ足された少し甘めのタレが焼きの香ばしさを引き上げる。
「三島産のうなぎがないことを、先人は富士山の水で乗り越えたんですね」(飯塚さん)
沼津の問屋の専用生け簀で4日間、さらに立場(たてば/上の写真)で3日間、うなぎは伏流水にさらされる。 

「すみの坊」のうなぎは、三島のなかでも特にサイズが大きく、肉厚で脂乗りもよく食べ応え十分。
すみの坊 本町店
- 住所:静岡県三島市本町2-11
TEL:055-975-0499
営業時間:平日11:00~14:30(LO:14:00) 16:30~20:00(LO:19:30)
土日祝 11:00~20:00(LO:19:30)
※うなぎが売り切れ次第終了となる場合あり。
www.suminobo.jp/ 


