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2022.09.09
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粟田神社宮司が語る、
受け継がれる京都の美

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  • Shinobu Nakai
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  • Makoto Ito
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  • 「粟田神社」は「THE HOTEL HIGASHIYAMA」に隣接する京の七口のひとつ、粟田口にある天台宗門跡寺院、青蓮院を鎮守する社。毎年10月には千年の歴史をもつ粟田祭を斎行し、夜渡り神事や祇園祭の山鉾の原形といわれる「剣鉾」の巡行を執り行う。
  • 本殿には、須佐之男命を主祭神として祀り、厄除け・病除けの神と崇敬される。

  • 宮司の佐々貴敏道さんは、「京都は平安の時代から続く神事や慣例を、その意味合いも含めて継いできた都です。例えば当社の粟田祭も、都やそこに暮らす人々を護るために長保3(1001)年に始まった祭礼でありながら、現在に受け継がれています。ただ、この先も毎年続けるためには、時代に合わせて革新することも必要です」と話す。
  • 粟田祭の有名な「粟田大燈呂(だいとうろ)」は神事のひとつで、巨大な灯籠の山車(だし)が街を練り歩く。
    「現在は京都芸術大学の学生さんによって制作されています。街の方々の祭を護りたい想いがあるから、継いでいける神事なのです」
  • 以前、別の場所に保管されていた大燈呂は、粟田小学校の跡地に「THE HOTEL HIGASHIYAMA」が開業するのを機に、ホテル内に保管されることになったそう。

    京都で暮らし、また商いを営む人たちが手を携えて伝統や文化を継ぐ姿勢は麗しい。参拝の際には、境内からの岡崎の眺めも楽しんでほしいと佐々貴宮司は言う。

  • 宮司の佐々貴敏道さんは27代目。粟田祭の復興にも力を注いできた。

  • 境内にある、「鍛冶神社」には刀工の祖が祀られ、「刀剣乱舞」のファンも訪れる。

  • 境内から望む岡崎界隈。平安神宮の鳥居や五山送り火なども見える。

Awata Shrine

  • 住所:京都市東山区粟田口鍛冶町1
    TEL:075-551-3154
    営業時間:8:30~17:00
    awatajinja.jp
    ※Webサイトで最新情報をご確認の上、お出かけください。


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