北陸では珍しい、フランス人パティシエのいるお店

パリの街角を彷彿とさせるムッシュージーの外観 - 富山県でフランス菓子を語るとき、まず店名が挙がるのが、「ムッシュージー」。北陸では珍しい、フランス人パティシエが腕を振るうフランス菓子店だ。
富山駅から市内電車と徒歩で約20分ほどで辿り着ける。
「本質は、旅になる。」をコンセプトのもと、エレガントな旅の体験をお菓子で届けることを目指す同店。
フランス人パティシエの夫・ジョスランさんと日本人の妻・乃理子さんが富山市内に2013年にオープンした小さなお店は、2023年に現在の場所へ移転。今では、約20名のスタッフが交代で働くほどの規模へと成長した。
外観からまるでフランス・パリのパティスリーを思わせる佇まいで、お店の扉を開ける前からワクワクした気持ちにさせてくれる。 
- 店内に一歩足を踏み入れると、まずは、美味しい香りに満ちた空間にうっとりする。
嗅覚に続いて視覚に意識を向けると、ショーケースには色とりどりの優美なスイーツが並ぶ。
さらに、店内を見渡せば、焼き菓子もずらり。生菓子から焼き菓子まで、フランス菓子の世界を存分に堪能できる。 
タヒチ産バニラを使用したフィナンシェ、富山県産えごまを使ったアマレッティ(サクサク食感の焼き菓子)などが並ぶ 
フランスのパティスリーで見かけるような、ピシッと整ったデザインの生ケーキ - 常にお客さんが訪れる人気店なので、大きなクロワッサンや芸術的な生のケーキは、午後になると少しずつ売り切れが出てくる。
県外の方が富山土産に、県内の方も手土産や記念日、さらには日常に。どうしてもこの美味しさを味わいたくなり訪れるのだ。
毎日仕立てる生のケーキやパンは数に限りがあるが、名物のマカロンはできるだけ品切れにならないよう、スタッフ総出で一生懸命に用意するという。
1年を通して30種以上のフレーバーが登場し、定番に加えて季節限定の味も。営業中はどの時間帯でも20種ほどがショーケースに並び、その日ならではの味に出会えるのも心ときめく要素だ。
味わいはもちろん、マカロンが整列する光景そのものが、ムッシュージーが届けるクリエイティブで特別感ある世界観の象徴となっている。 
マカロンが美しく整列する光景は圧巻! 
マカロン 1個432円〜500円(税込) - おすすめは午前中の来店だが、どんなタイミングで訪れても名物のマカロンを購入できるという安心感も、このお店が愛される理由といえる。
目指しているのは「フランスにあっても違和感ないお店」

クロワッサンとパンオショコラは、手のひらほどのビッグサイズ - ムッシュージーが富山で体現するのは、「フランスにあっても違和感がないお店」。お店構えだけではなく、商品ラインナップにもその哲学が一貫している。
そのため、日本でおなじみのショートケーキやロールケーキといった洋菓子は、あえて扱わない。新しい商品を考えるときも、フランスの食文化をベースに、シェフ自身の発想や理想を出発点とする。
伝統あるフランスの食文化や技術、素材に向き合いながら、そこに富山という土地との接点を見つけていくのも同店ならではの個性だ。 
- 移転後から提供を始め、すでに多くのリピーターがいるというジェラート。
フレーバーのひとつには、希少なタヒチ産バニラを100%使用。
チョコレートフレーバーには、フランス産の高い基準を満たしたクーベルチュールを100%使い、素材の風味を生かした本格的な味わいに仕上げている。
季節限定のフレーバーには、コルシカ島クレモンティーヌというフランスで親しまれている柑橘を使うことも。シェフの旅途中に出会った思い出の味を楽しめる。 
イートインも可能なジェラート。見るからに美味しそうで、つい注文したくなる - 宝石のように美しいマカロンは、フランスの伝統的なスタイルをベースに、定番のショコラやカシスをはじめ、クロモジや甘酒、りんごといった富山の食材を取り入れた少し珍しいフレーバーも揃う。
なかでもクロモジは、葉を取り除いて茎だけを使い、丁寧に煮込むことで香りを抽出。マカロンのクリームにたっぷりと風味を加えることで、クロモジ特有の清涼感を存分に感じられるように仕上げている。
色とりどりのマカロンを前に、どれにしようかと迷うひとときも楽しい。 
バイカラーの見た目のマカロンは一際キャッチー - また、このマカロンは、富山エクセルホテル東急のアフタヌーンティーにも採用された。
ジョスランさんとホテルのレストラン「リコモンテ」のシェフがフランスの食文化についてお互いの考えや思いを交わすなかで意気投合し、コラボレーションにつながったという。
「富山の夏を彩る、爽やかな緑の饗宴。みずみずしいシャインマスカットと希少な『利賀村産クロモジ』が織りなす贅沢なアフタヌーンティー」と題し、期間限定で提供された。
※2026年9月末で終了
イートインで味わう、生菓子のあるティータイム

20席ほどあるイートインスペース。空いていれば予約なしで利用できる - 店舗の2階には、イートインスペースも設けられている。
エッフェル塔の写真が飾られたブルーの壁紙が印象的な、ロマンティックで爽やかな空間だ。
「旅の中継地点として、ぜひお立ち寄りいただき、生菓子のリッチで特別感のある美味しさを楽しんでいただきたいです」と話す乃理子さん。
店内では、好きなマカロン2種類とドリンクをセットで楽しめるほか、生ケーキやパンとのセットも用意されている。
なかでも人気なのは、生ケーキまたはパンのセットにマカロンをプラスする楽しみ方。せっかく訪れたなら、少し欲張って、いくつかのお菓子を味わってみてほしい。 
(真ん中)パンプルムース ¥856(税込) - 大きなパンを手に取ったときの幸福感は特に印象深く、忘れられない思い出になる。
美しく重なった生地の層を、サクッと音をたてながら少しずつちぎり、口に運ぶ。すると、フランス産バターの豊かな風味がふわりと広がる。
パンは常温でテイクアウトできるのだが、その際は、ひとつひとつ丁寧に包んでくれる。
それは、包み紙を開ける瞬間まで、お菓子を楽しむ時間にしてほしいという思いから。
まるで宝石箱を開けるような気持ちで、富山旅の休憩時間に広げたい。 
クロワッサン 440円、パン・オ・ショコラ 460円 
焼き上がるタイミングに合わせて来店する人がいるほど人気のパン。美しい層は美味しさの証 -
「全員でお客さまに届ける」「お客さまをハッピーにする」。
この2つも、ムッシュージーがお菓子を届けるうえで大切にしていることだ。
素材を選び、製造し、ラッピングをし、お客さまの手元へ届ける。その最初から最後までの工程にスタッフ一人一人が責任を持って携わる。
当たり前のことだが、それが徹底されていることは、実際にお店に足を運ぶことで感じることができる。
「フランスにあっても違和感がない店」という言葉の通り、富山の街角にありながら、扉を開けばフランスの奥深く優雅なスタイルに触れられるムッシュージー。
富山旅の途中に、フランスの食文化と富山の食材のマリアージュを求めて訪れてみてはいかがだろうか。
マカロン・フランス菓子専門店「Monsieur J」
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住所:富山県富山市磯部町2−7−22
TEL: 076-461-5242
営業時間:10時~17時
定休日:月曜・火曜
www.monsieurj-patisserie.com/ 
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