- 「能登の契約農家が丹精込めて育てた根菜を漬け込んだ『当店自慢の漬物』と、季節の食材を生かしたオードブルから始まる名菜の数々を、ぜひお楽しみください」
と語る関根忍料理長。フカヒレ、海老の チリソース、選べる肉料理やご飯もの、デセールに至るまで、伝統を礎にしながら、四川料理という枠にとらわれない斬新な発想がメニューの随所に息づく。
なかでも、手間を惜しまず仕込むフカヒレは格別だ。気仙沼で水揚げされた毛鹿鮫(もうかざめ)を厳選し、皮や骨がついたまま天日乾燥させた「原ビレ」を湯に浸して、丁寧に下処理を施すこと3〜4日。食べられる部位がわずかだからこそ、仕立てに妥協することなく時間をかける。
「陳建民さんも好んだという、やや塩味を利かせたオイスターソースを受け継いで、調味料も決められたものを使います。フカヒレのなめらかな口どけを味わっていただくため、れんげも陶器製。器やカトラリーまで含めて、〝伝統の味〞だと考えています」
一方、食べ応えのあるこだわりサイズの海老を使った「海老のチリソース」は、トマトピューレの酸味を利かせた仕上げ方に関根料理長ならではの感性と工夫が光る。箸ではなくナイフとフォークを使って味わうのも特徴的なスタイルだ。跳ね返るような身の弾力を、歯応えだけでなく、切り分ける瞬間からも楽しんでほしいという思いが垣間見える。
「コース料理は音楽のようなものです。お客様が来店された瞬間に前奏が始まり、どこに山場を持ってきて、どこで間奏を入れるのか、楽譜を書くような気持ちで組み立てています。器や盛り付けで目においしく、そこから香り、さ らに食感へ。ゆったりと五感で楽しめる中国料理を目指していく。それが私たちのこだわりですね」
四川料理の名店が奏でる、伝統と革新の二重奏。心に残る食体験が待っている。 
チャイニーズオードブル盛り合わせ
時期によって内容を変える「チャイニーズオードブル」。季節ごとの山海の珍味はもちろん、中国の山水画を模したような趣向を凝らした盛り付けなどにもこだわりがあふれる。
フカヒレの煮込み~四川飯店伝統の醬油味~
気仙沼産の毛鹿鮫を使い、四川飯店伝統の醬油ベースで仕上げた姿煮。一本一本の繊維は太く肉厚ながらも、口内でほろりととろけ、天日干しならではの薫香が華やかに広がる。

シェフこだわりの海老のチリソース~MCTオイルで和えたフレッシュサラダ添え~
弾けるような大ぶりの海老をナイフとフォー クで切り分けていただく、シェフこだわりのひと皿。付け合わせの蒸しパンで海老の旨みが凝縮したチリソースも最後まで楽しめる。

五種類のプティフール
二段のティースタンドで提供される季節のプティフールはホテルシェフが担当。口の中をさっぱりとリセットする、甘みとほのかな苦みが利いた杏仁豆腐はぜひ味わいたい逸品。- ※写真は料理の一例です。時期によってメニューが変わることがあります。

料理長 関根 忍
1997年に赤坂四川飯店に入社し、陳建一に師事。「スーツァンレストラン陳」名古屋店、渋谷店のスーシェフを 経て、2021年、横浜ベイホテル東急「スーツァンレストラン陳」オープンとともに、料理長に就任。


