- そのまま空へとつながっているかのような、天空の大パノラマ。晴れた日は富士山を望み、眼下に悠然と流れる多摩川、夜は港北ニュータウンの街並みが光り輝く。
地上137mの眺望と本格フレンチを心ゆくまで楽しめるのが、二子玉川エクセルホテル東急「The 30th Restaurant」の大きな魅力だ。
6月30日まで提供されるコースのテーマは『Japon×France』。日本料理の「和」のエッセンスとフレンチの融合を堪能できる。
前菜は黒瀬鰤のミキュイ。宮崎県の志布志湾で育った黒瀬鰤を味噌に漬け込み、低温で火入れをすることでもっちりとした食感を引き出す。 黒瀬鰤のミキュイ 味噌の香り 柚子のブールブラン(6月/ランチ・ディナー共通)
41度の低温でじっくりと火を入れた黒瀬鰤は、皮目のみを香ばしくグリル。うるい、新玉ねぎ、ビワのコンポートを添え、柚子の香りをまとわせたブールブランソースで和の味わいを演出した。- ディナーの肉料理は「海苔を纏った仔牛肉のパイ包み焼き」。塩麴でマリネしたやわらかな仔牛肉でフォアグラとトリュフソースを巻き、さらに海苔とパイで包む。ひと口のなかに磯の香りと複合的な味わいが立ち上がる絶品だ。
海苔を纏った仔牛肉のパイ包み焼き(6月/ディナー)
仔牛とフォアグラ、トリュフソース、海苔のパイ包みは、芳醇な甘みのマデラソースでいただく。付け合わせのぜんまい、ホワイトアスパラ、グリーンピースは、木の芽味噌の風味をつけて蒸し焼きに。- スイーツは、和三盆糖で上品な甘さに仕上げたアーモンドのブランマンジェ。添えられたメロンソースと煎茶のアイスが、初夏を感じさせる。
「ソースや食材を足し合わせて、より複雑な味わいに仕上げるのがフレンチのイメージかもしれませんが、現代のフレンチでは、日本料理のように素材の味を活かす〝引き算の美学〞が取り入れられるようになっています」と語るのは、田島秀樹料理長。フレンチと日本料理の距離がどんどん近づいているなか、本コースでは新しいフレンチのかたちを届けたいという。 アーモンドのブランマンジェとメロンのソース 煎茶のアイスを添えて(6月/ランチ・ディナー共通)
アーモンドが香り立つブランマンジェは、和三盆糖を使用した上品な甘さと菊の花びらで「和」を表現。旬のメロンを使ったソースには寒天と果肉が入り、煎茶のアイスと絡めて食感の変化が楽しめる。- 7〜8月はホテル10周年記念コースを提供する。ディナーの前菜は、旬を迎えた鮎の香草パン粉焼き。ルッコラとバジルのソースで多摩川の流れを表現し、このホテルらしさを盛り込む。
鮎の香草パン粉焼き フルーツトマトのロースト 鮎のリエット添え(7月~8月/ディナー)
7月、8月は開業10周年の感謝を込めた特別コース
二子玉川エクセルホテル東急は7月17日で開業10周年を迎える。7、8月のディナーの前菜は、サクッと香ばしい食感の鮎の香草パン粉焼き。アユの肝のリエットやオリーブが香るタプナードソース、水ナスのサラダと絡めて味わって。- 「私自身、当店の開業時から携わっており、万感の思いがありますね。今回の特別コースは、厨房のメンバーそれぞれが1皿ずつを提案したメニューで構成する予定で、10年間の集大成をお届けできると思います」(田島料理長)
ゆったりと空のドラマを眺め、時の流れに想いを馳せるひと皿をいただく。そんな贅沢な時間をぜひご堪能あれ。
※写真は料理の一例です。
「The 30th Restaurant」料理長 田島秀樹
ビストロ、イタリアン、フレンチを経て2015年に二子玉川エクセルホテル東急入社。2017年に「The 30th Restaurant」料理長に就任。