GOURMET

2023.11.17
GOURMET

すすきの・狸小路で食す
極みの道産食材
「美食に合う」を追求した
余市のワイン

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  • Masayo Ichimura
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  • Hironobu Oe
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イタリアン 常春TOKOHARU
“おいしい”のトータルコーディネートを目指す


  • 料理と飲み物のペアリングを札幌市内の他店に先んじて提案してきたイタリアンレストラン「常春」。「ペアリングを始めたのと同時期に、お客様が求めているのはおいしい料理、快適な空間、楽しい時間に加えて、『ストーリー』なのではないかと思いはじめた」とオーナーの村田丈明さん。スタッフとめぐった生産者の物語とともに楽しめる「北海道まるごとペアリングコースHINNA」は、道産素材を使用した7皿と6種の道産酒で構成される。例えば甘エビの濃厚ソースのパスタに合わせるのは、ソムリエールの坂田美咲さんが毎年収穫を手伝いに行っている「平川ワイナリー」のスゴン・ヴァン・ロゼ。果実味、香り、酸味のバランスがよく、しっかりとした味わいのワインが濃厚なエビの旨味を引き立てつつ、さわやかな印象をもたらす。

  • 「北海道まるごとペアリングコースHINNA」(¥16,500)ではエビやカニ、キンキなどが登場。「道産素材はいじりすぎないことが大事」と澤飯シェフ。

  • 澤飯和広シェフが自由に作る料理にぴたりとハマる飲み物を薦める坂田さんだが、自身では敢えてバッドペアリングを試すこともある。「単体で飲めばおいしいワインでも料理との組み合わせ次第で、例えば魚を生臭く感じたりもしてしまう。その理由を考える経験がペアリングの素晴らしさを伝える一助になると思うので」と話す。
  • 19:30頃からはバーとしての利用も可能。ワイン以外の道産酒も豊富に揃う。

  • 店名には「春の野山のように『おいしい』の驚きと感動が次々と芽吹きますように」との思いを込めた。

イタリアン 常春TOKOHARU


  • 住所:北海道札幌市中央区南3条西8丁目7 大洋ビル2F
    TEL:011-215-0780
    営業時間:コース17:30~L.O.19:30、アラカルト19:30頃~L.O.22:00
    定休日:月曜
    料理:コース¥5,300~
    tokoharu0914.com/wpinstall

澤飯和広シェフ、坂田美咲ソムリエール


  • 澤飯和広シェフ、坂田美咲ソムリエール
  • 澤飯さんは「IL PINOLO GINZA」料理長を経て同店へ。当時から道産素材を積極的に使用。坂田さんはJ.S.A. SAKE DIPLOMAを取得。ペアリングではワイン以外のお酒も提案する。

平川ワイナリー
土地の力を信じワインの可能性を探求


  • 「このワインがおいしい」よりも、「この料理とこのワインの組み合わせがおいしい」と言ってもらえることがうれしいと話すのは平川ワイナリーのオーナー、平川敦雄(あつお)さん。現役のソムリエでもある。
  • 「ソムリエがサービス視点で食事にふさわしいワインを選ぶようにワインを造りたい。ワインはあくまでも食中酒として造っています」と語る。フランスをはじめとするワイン文化のある国で12年間、醸造家、ソムリエとして働いた経験から平川さんがワイン造りで大事だと思うようになったのは「その土地らしさ」。平川ワイナリーでは使用するブドウの品種をあえて公表していないが、それもワインが品種を超越し、その土地らしい味になるべき、との考えから。ペアリングには同じ産地のものを組み合わせる方法もある。余市らしさにこだわって造られたワインに合わせてみたいのはやはり道産、余市産の素材。ペアリングでその土地らしさを感じるのも旅の楽しみである。
  • 排水性に優れる良質な腐植土を持つ果樹園を引き継ぎ2014年に平川ファームを設立。合計約13haのブドウ畑は南斜面にあり日照条件もいい。

  • 白黒合わせて10種のブドウが育つ。

  • 土地の個性を生かすため、畑の区画ごとに醸造。

  • 昨年第2醸造所が完成。年間5万本を生産する。

  • 同じ木に育つブドウでも収穫時期を変え、別グレードのワインを醸造。それぞれのブランド化を目指す。「スゴン・ヴァン」は「セカンドワイン」の位置づけ。高品質に仕上げるためにはファーストワインよりも高い技術力が必要となる。

平川ワイナリー

平川敦雄さん


  • 平川敦雄さん
  • フランス農水省認定ワイン醸造士、同文部省認定プロフェッショナルソムリエ。2014年平川ファーム、’15年平川ワイナリー設立。

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