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2020.07.10
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伊勢。神の国からあの歴史の舞台へ④

名古屋から伊勢にかけての伊勢湾沿いの一帯は、
神々の時代や、そして天下を争った武士たちの時代に
数々の物語を生み、日本の歴史を形づくってきた地。
いまに伝わり、脈々と生き続けるその遺産を訪ねよう。
背後に息づくドラマと文化に思いを馳せて。
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  • Michiyo Nishiuehara
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  • Seiichi Saito
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名古屋で出合った新旧職人の技と心意気①

  • 次なる訪問先は、尾張徳川家自身の手で創られた、徳川美術館。
    「江戸時代、大名家は280以上ありましたが、質量ともにこれほどのコレクションを持った家はありません」
    とは学芸員の方の言葉。ここでは数々の名品が、茶室や書院など使われた空間ごとに展示されている。茶室の掛物、花入れ、茶碗など季節に応じた取り合わせの妙は日本ならでは。金工や漆芸の見事な職人技は、大名のニーズが日本の美を牽引した証しだろう。

    のんびり鑑賞するうち日も傾いた。

  • 家康の遺品を中心に、尾張徳川家代々の「大名道具」1万件あまりを収蔵。うち国宝9件、重要文化財59件を含んでいる。名品コレクション展示室は、当主の公的な生活の場だった二之丸御殿を、資料に従い部分的に再現し、季節ごとに展示を変える。同敷地内には池泉回遊式の日本庭園もあり、散策におすすめだ。

徳川美術館

  • 名古屋市東区徳川町1017
    TEL:052-935-6262
    www.tokugawa-art-museum.jp
    ※Webサイトで最新情報をご確認の上、お出かけください。

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