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2020.06.19
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伊勢。神の国からあの歴史の舞台へ①

名古屋から伊勢にかけての伊勢湾沿いの一帯は、
神々の時代や、そして天下を争った武士たちの時代に
数々の物語を生み、日本の歴史を形づくってきた地。
いまに伝わり、脈々と生き続けるその遺産を訪ねよう。
背後に息づくドラマと文化に思いを馳せて。
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  • Michiyo Nishiuehara
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  • Seiichi Saito
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宇治橋を隔てて聖俗隣合わせの伊勢参り

  • 伊勢神宮、または親しみをこめてお伊勢さん。そう呼ばれているが、正式名称はシンプルに「神宮」という。それは2千年の昔、伊勢の地に三種の神器のひとつ八咫鏡(やたのかがみ)をご神体として天照大御神を祀った、唯一無二の存在であることによる。
  • 神宮には内宮と外宮がある。外宮からの参拝が古来の習わしで、まずは定法通り外宮に参拝。さらに5kmほど離れた内宮へ。鳥居をくぐって宇治橋を渡れば、そこはもう神の領域だ。
  • 砂利を踏みしめて参道を歩く。
  • 周りは鬱蒼たる森。目線を上げれば梢の向こうには山々が連なって緑一色、森のパワーに圧倒されそうになる。神宮の神職の方の話では、「見える山はすべて神宮の宮域。広さは5500ヘクタール、東京の世田谷区と同じぐらいあります」。
  • 神楽殿のような銅板葺入母屋造の建物もあるが、神の鎮座する正宮や別宮をはじめ、神々のための建造物は萱葺に素木の造り。シンプルきわまりない美しさが心を打つ。

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