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2024.04.05
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日常を彩る暮らしのものを探して。
北海道・札幌で巡る、つくりのいいものハント旅[vol.2]

札幌のまちを歩いていると、つい誘われるような魅力的な外観のお店が点在している。実際に足を運んでみると、その多くはつくりのいい雑貨であふれており、物欲が爆発なんてこともしばしば。

今回はそんな札幌の雑貨屋さんを2店舗紹介する。それぞれの店舗を巡りながら、つくりのいい暮らしのものを探してみよう。
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  • Shino Suzuki
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  • Shino Suzuki
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心地よい逸品と出会える「FAbULOUS」



  • 国内外問わず、日常使いできる暮らしのものを数多く取り揃える「FAbULOUS」。2005年のオープン以来、私たちの日々に心地よく寄り添うアイテムを独自の目線でコーディネートしている。すすきのにあるライフスタイルホテル「SAPPORO STREAM HOTEL」のショップを監修しているのも「FAbULOUS」だ。


  • まるで秘密基地に迷い込んだかのような、圧倒的な製品数。作家さんの器、古着や古道具などのUSED品、インテリアやグリーンまで、品揃えはもちろん、そのバリエーションも実に豊富。「このまま住めそう」と思うほどに、四方八方が暮らしのもので埋め尽くされている。


  • 「FAbULOUS」の店内では日本国内に限らず、世界中から暮らしを豊かにする製品を取り揃えている。その傍らで力を入れて取り組んでいるのが、道内の素材を活用し、道内の職人さんと協力して生み出す自社ブランド「子羆屋(こぐまや)」。

  • 小樽洋燈キャンドルS ¥2,530(税込)

  • コンセプトは〈北海道の景色を手のひらに〉。たとえば、小樽にある、道内で唯一の蝋燭工場と協力してつくった「小樽洋燈キャンドル」は、小樽のまちで印象的な古いランプの形を模したもの。

    港町であることから海の色合いを取り入れたり、小樽市の鳥であるアオバトの鮮やかな黄緑色をキャンドルで再現したりと、背景にあるストーリーを踏まえることで、一層魅力を体感できるよう仕上げられている。

  • 十勝関守石 ¥5,940(税込)

  • 「子羆屋」で企画された製品はいまや10種類を超える。いずれも職人さんと交渉を重ねて、じっくりと製品化を進めているほか、手に取りやすい価格帯を実現するための工夫も織り込んでいるそうだ。北海道各地に眠る自然を、自分のために、誰かのために、贈りたいと思えるような、そんな逸品がここには揃っている。


  • 店内の一部はカフェ空間として営業中。食事とともにショップでの買い物を楽しむ過ごし方がおすすめだ

FAbULOUS


  • 住所:札幌市中央区南1条東2丁目3-1 NKCビル1F
    TEL:011-271-0310
    営業時間:
    Interior & Fashion Shop 9:00〜19:00
    Cafe 9:00〜19:00
    モーニングタイム 9:00~11:30(LO10:30)
    ランチタイム 11:30~15:00(LO14:30)
    カフェタイム 15:00~19:00(LO18:30)
    定休日:なし
    www.rounduptrading.com/


遊び心にあふれた手仕事と触れる「ヒシガタ文庫」



  • 〈物語との出会いを、つくる本屋〉とコンセプトを掲げる「ヒシガタ文庫」。ここは、本屋さん併設の雑貨屋さんというだけではなく、創り手の物語、土地や風土の物語など、モノを通して知る物語との出会いを生み出す場所として機能している。


  • 特徴的なのは、製品の近くに愛らしく置かれている商品紹介のポップ。じっくり見ていくと、一枚一枚筆跡が異なるのだが、これは「実際に使ってみたスタッフからみた使い心地や推しポイントを書いているから」なのだそう。製品との出会いという物語が用意されているようで、店内を眺めているひとときが、一層心地よく感じられる。


  • 駅からは比較的離れた場所にあるということもあって、メインの客層は、札幌市内や近郊に暮らす方。毎日の暮らしをより良く、伸びやかにと願う人が訪れ、日々に添える彩りを探していることが多いのだそうだ。



  • 札幌近郊の作り手さんとのご縁があり、取り扱いを行なっているアイテムもちらほら。取材に伺ったタイミングでは、お土産に選びたくなるようなポップなパッケージが目を引くお茶や、市内を拠点に活動する作家さん〈デザインアトリエBLUEPOND〉のアクセサリーなどと出会うことができた。

  • 麦わらモビール ヒンメリキット ¥1,650(税込)

  • 意外な出会いだったのは、オホーツク地方の遠軽町で活動する〈えんがるヒンメリの会 aurinko〉のヒンメリキット。“ヒンメリ”という存在を知っていても、なかなか出会う機会がないため、お手軽に作れるキットがあるのもすごく魅力的で興味をそそられた。自宅にいながらにして、北海道の自然を感じられるヒンメリ。定番すぎないお土産を探しているなんてときにもおすすめだ。

    ヒンメリ・・・フィンランドの伝統的な装飾品


ヒシガタ文庫


  • 住所:北海道札幌市東区北25条東8丁目2-1(ダイヤ書房内)
    TEL:011-712-2541
    営業時間 : 10:00〜20:00
    定休日 : なし
    hishigatabunko.com/


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