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2022.07.29
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名将・名君が築いた上杉の歴史を巡る①
山形・米沢の城下町探訪

米沢市は米沢藩15万石の城下町。多くの史跡を残す、歴史ロマン溢れる地です。
文化や食にも色濃く歴史が反映され、歴史マニアならずとも惹かれるエリアなのです。
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  • Mika Yachida
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  • Toshiyuki Furuya
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  • 東京から約2時間、山形県の南東部に位置する米沢の町は、今も歴史息づく場所です。2017年に「続日本100名城」にも選ばれた米沢城跡を中心にした、東と南を山に囲まれる盆地の中央一帯。戦国時代に越後国(現在の新潟県)を統一し、米沢藩上杉家の礎(いしずえ)を築いた名将・上杉謙信(1530-1578)ゆかりの地として知られています。
  • 義を重んじ、大義名分を重視して、ほとんどの戦で勝利を収めていた上杉謙信は、「最強」の異名を持ちます。そのご利益にあやかって、開運招福や所願成就などのパワースポットとしても語られるのが、米沢城本丸跡に建てられた上杉神社です。
  • 「なせば成る なさねば成らぬ何事も 成らぬは人のなさぬなりけり」という名言が現代にも語り継がれる上杉鷹山(ようざん)(1751-1822)もまた、米沢を語るうえでなくてはならない人物。存亡の危機にあった米沢藩を立て直すため、大倹約令・殖産興業・藩校興譲館の再興など、数々の藩政改革を敢行しました。そして、見事に米沢藩を復興させ、現在の米沢の産業と文化の礎を築いた名君だと語り継がれています。
  • 上杉神社の摂社として米沢城の二の丸に鎮座する松岬(まつがさき)神社には、この上杉鷹山を始めとして、上杉景勝、直江兼続らが祀(まつ)られています。米沢市には名所、旧跡、文化財が多く残り、上杉の城下町・米沢といわれるゆえんです。
  • そして、米沢は山形県屈指の食の宝庫でもあります。上杉鷹山の時代より伝わるうこぎ飯、塩引きずしなどの郷土料理はもちろん、ブランド牛である米沢牛やお米、さくらんぼや桃といった果物など、多彩な食文化を楽しめるのも大きな魅力です。
  • 旅の醍醐味をぎゅっと詰め込んだ地、米沢。名将や名君が創り上げた自然豊かな城下町を散策しながら、歴史に想いを馳せてみてはいかがでしょうか?


  • 戦国時代の名将・上杉謙信が祀られ、美しく豊かな自然に包まれる。摂社の松岬神社には名君・上杉鷹山が祀られる。上杉家ゆかりの文化財を収蔵する宝物殿「稽照殿」も必見。

上杉神社

  • 住所:米沢市丸の内1-4-13
    TEL:0238-22-3189
    ※最新情報をご確認の上、お出かけください。

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