GOURMET

2024.01.19
GOURMET

冬の札幌 あったかさを求めて
創業60余年、変わらぬ味変わらぬ人気
成吉思汗だるま 本店

冬だからこそ、おいしさ極まる味があり、
寒さの中ならではの心あたたまる店がある。
札幌を巡る旅。長年愛されてきた老舗の味わいや
話題を呼ぶ逸品の数々を訪ねよう。
雪景色のその向こうのあったかさを求めて……。
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  • Michiyo Nishiuehara
  • PHOTO
  • Takeshi Fukuhara
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女将三代がつくり伝える 名物ジンギスカンの味

  • 日本屈指の繁華街、不夜城すすきのを擁し、おいしい店が集まる札幌。スープカレーや海鮮料理など名物は数々あるが、古くからのものといえば「ジンギスカン」だろう。すすきのでの草分け、「札幌成吉思汗 だるま」はウタリと同じ、昭和29年に創業した。

    「初代の女将が早く夫に先立たれ、5人の子を抱えて生きるために始めました」
  • 語りながら、鍋に玉ねぎと長ねぎを盛る三代目の手は休むことがない。馬蹄形のカウンターに嵌め込まれた七輪はもちろん、中央の炉でもつぎ足し用の炭がかっかと燃えさかる。
  • この店ではシンプルに、味をつけない生肉を焼く。手切りした肉は厚めで、外が焼ければ中はほどよいミディアムレア。嫁に来た身だという三代目いわく、「秘伝でつくり方は女将しか知りません」というタレには、好みでにんにくや唐辛子を加える。肉はマトンだが、びっくりするほどクセが少なく、あっさり味のタレに実によく合う。
  • 合いの手に食べるキムチの味にも、思わずうなった。まろやかな辛味と甘みのバランスが絶妙で、ビールを飲みつつねぎ→肉→キムチ→ねぎ→肉→キムチと箸が進むこと、進むこと。炭火の照り返しと熱気、肉のパワーと人いきれで、店の空気も体も熱い。
  • 初代が商売にジンギスカンを選んだのは、「肉を安く食べてもらいたい」との思いからだという。ひと皿の値段は昔もいまもラーメン1杯と同じぐらい。「『30年通っています』『やっぱりだるまじゃなくちゃ』というお客さんもいて、この仕事をしていて幸せです」
  • そうしみじみと三代目。お客様を大切にするあたたかな心も、だるまの魅力と変わらぬ人気の秘密と知った。
  • 成吉思汗だるま 本店のジンギスカンの写真

  • ※この記事は「COMFORTS」2018年2・3月の転載です。

成吉思汗だるま 本店

  • 成吉思汗だるま 本店の店舗外観写真
  • 肉は盛り合わせの「成吉思汗」、数量限定の「上肉」「ヒレ」がある。店の人がまず鍋にねぎを並べてくれるので、肉は自分で焼いて。行列必至だが、すすきのに支店もある。
    住所:札幌市中央区南五条西4 クリスタルビル1F
    TEL:011-552-6013


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