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2023.08.10
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【応募終了】世界に羽ばたく日本ワイン
「中伊豆ワイナリー シャトーT.S」のあくなき挑戦

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  • Yuko Yoshiura
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  • Shinsuke Sugino
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  • 品質向上が目覚ましい日本ワイン。近年の和食ブームも手伝ってワイン愛好家がこぞって注目し、世界的に評価が高まりつつある。
    日本には一大産地の山梨をはじめ、北海道から九州まで実に400数軒以上にもおよぶワイナリーが存在しているのはご存知だろうか。

    各テロワールを生かした個性あふれるワインが造られている醸造所のひとつ、創業から23年と歴史は浅いながらも、数々のワインコンクールで受賞歴をもつ躍進を続ける「中伊豆ワイナリー シャトーT.S」の魅力を探ってみた。

  • ワイナリーのテラスからは、10ヘクタールのぶどう畑と富士山も望める雄大な美景が広がる。ワインとのペアリングも楽しみなレストラン、天然温泉、乗馬体験など総合リゾート施設として家族で休日を満喫するのもおすすめだ。

  • 「中伊豆ワイナリー シャトーT.S」は、ワインをこよなく愛した創設者・志太勤氏のロマンが始まり。世界に名だたる<オーパス・ワン>を生んだアメリカ・カリフォルニア州ナパ・ヴァレーを訪れた際に、いつの日か生まれ育った伊豆の地で誰もが認める最高品質のワインを造り、多くの人で賑わい、地元の発展に貢献したいと想い描いたという。

    「温暖で雨が多い伊豆半島は、ぶどう栽培には適さず、無謀な挑戦と思われていました。それでも夢に向けた意思はブレることなく、この地に適したぶどう品種、気候風土を生かした栽培方法など試行錯誤を繰り返してきました。特徴的なのが、梅雨前に設置するグレープガードです。一般的には秋雨対策として用いられるのですが、早い段階から雨を予防し、病気の発生を防ぐことを徹底しています。また草や雑草は完全には刈り取らず、丈を短くするだけにすることで土中の養分や水分をぶどう樹と草が取り合うことでバランスをとる草生栽培を実行しています」と、醸造責任者の松本智康さん。
    伊豆の自然と共生し合う、確固たる信念を受け継ぎ、環境に応じた工夫と対策を講じてきたことが、おいしいワインを生み出す秘訣だ。

  • 「ワインのできは、ぶどうで決まる」と徹底管理で健全なぶどう栽培を目指す。ぶどうの栽培方法の改良や新品種の試験栽培など、新しいことに次々とチャレンジできるのが楽しい」と松本さん。

  • 伊豆の風土の中で丹精込めて育てたぶどうを、一房一房丁寧に手摘みする。

  • ワイナリーの地下に設けられた、フランスから取り寄せたオーク樽が並ぶ樽熟成庫。

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  • 「もうひとつ、当ワイナリーの強味と言えるのが、私を含め醸造担当が3人いることです。シャルドネやメルローなど多くの品種がありますが、分担制にすることで、細やかな管理ができ、個々の状態を熟知できます。ブレンドなどに関しても3人の知恵を出し合いスピーディーに突き詰めていけます。そして、なにより毎年ブラッシュアップして、新しいことにチャレンジすることでワインの可能性を見出す手がかりにも。今年できのよかった品種は、来年はもっと畑を広げてみようなど、伝統に縛られていない分、柔軟で自由な対応が叶っています」と、心からワイン造りを楽しんでいる様子が伝わってくる。

    そんな意欲的な試みにより、オリジナル品種・志太乃輝をはじめ、日本の気候風土に適した最注目品種のマルスランやプティ・マンサンなど次々と取り組み、稀有な商品を贈り出している。たとえば、ワインコンクール「サクラアワード2022」でゴールド賞を獲得した「シャトーTS レッド 甘口」は、マルスランとメルローを組み合わせることで相乗効果が功を成した1本。天城山に古来から自生する山葡萄とカベルネ・ソーヴィニオンの交配種である志太乃輝の果汁を約40%配合した飲用酢は驚くほど濃厚でまろやか。また、新銘柄<伊豆マルスラン>はまだ製造本数が少ないため、現在は当館かネットショップでしか購入できない希少品。ほかにもこだわりの品々が多数あるので、館内の有料試飲コーナーでぜひお試しを。
    よりこのワイナリーの魅力に触れたければ、ぶどう畑の見学やワイン試飲などが楽しめるワイナリーガイドツアー(予約制・有料)に参加してみるのもいいだろう。

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  • 農場チーム、醸造チームなど造り手たちが工夫と努力を重ねて、愛情込めて育て上げたぶどうを厳選したプレミアムワインなど個性あふれるラインナップが味わえる有料試飲コーナー。

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  • 伊豆ならではのテロワールが生む、オリジナリティに富んだワイン。今後ますます価値ある1本が造られ、世界に轟くワイン産地へと成長していく姿を見守っていきたい。そんなワクワクするような夢と希望に満ちたワイナリーだ。


中伊豆ワイナリー シャトーT.S

  • 静岡県中伊豆にあるワイナリーを中心とした複合観光施設。10ヘクタールのぶどう畑では、醸造のプロたちがいかに伊豆らしいワインをつくるかを追求しています。シャトーやブドウ畑、ワイン蔵、乗馬施設などのワイナリーエリアと、源泉100%の温泉を完備したホテルエリアに分かれており、お子様たちも楽しめる家族のワンダーランドとして様々なアクティビティやサービスも揃えております。

    住所:静岡県伊豆市下白岩1433-27
    アクセス:伊豆箱根鉄道 修善寺駅から無料シャトルバス
    nakaizuwinery.com/
    ※Webサイトで最新情報をご確認の上、お出かけください。

     
  • 中村直人料理長が素材の味を最大限に引き出し、感性豊かに仕上げる「マ・シェール・メール 番所」の料理の一例。料理に寄り添う味わいの60周年記念ワインは和洋折衷コースにぴったり。

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  • ホテル創業60周年を迎えた「下田東急ホテル」では、「中伊豆ワイナリー シャトーT.S」で醸造された60周年記念ワインが評判を呼んでいる。
    “食で旅する伊豆半島”をテーマにしたレストラン「マ・シェール・メール 番所」は、伊豆産伊勢海老や下田港水揚げ金目鯛、地場産野菜など地産地消を意識した和洋折衷コースを提供しています。伊豆の地で育ったぶどうで造られたワインとともに、丸ごと伊豆の食旅体験ができたら。そんな思いからこのワインをセレクトしました」とソムリエの稲葉淳子さん。ワインに飲み慣れていない方でも、誰もが飲みやすい味わいを考慮したという甘口タイプ。「甘口なのですが、辛口タイプがベースとなっている醸造法によって、単に甘いだけでなく、タンニンなどもしっかり感じられすっきりした飲み口が好評です」。

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  • 「伊豆の自然の恩恵を心ゆくまで味わってほしい」と、ソムリエと日本酒の唎酒師の資格を有する稲葉淳子さん。

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  • さらに、この記念ワインに加えて、新たにホテルオリジナルワインが2023年10月にお披露目予定。プティ・マンサンを高配合した稀有な白ワイン。マルスラン、メルロー、マルベックのブレンドでしっかりと深みのある赤ワイン。前述の「中伊豆ワイナリー シャトーT.S」の松本さん曰く「古さもありつつ、新しい品種をブレンドすることで新鮮味のある味わいに。ホテルそのものを表現するようなイメージで醸したワインです」。「バランスがよく、素晴らしい出来栄えです。料理と引き立ちあい、ここでしか味わえない最高のマリアージュをお楽しみに」と稲葉さん。新しい出合いが待つ、伊豆の食旅へさっそく出かけよう。

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