GOURMET

2023.02.10
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山陽 、逍遥⑤
旅先で味わうご当地鍋
兵庫の唐々鍋/岡山のそずり鍋/広島のレモン鍋

旅先で味わうご当地鍋は、身も心もあたためてくれるご馳走。牛肉やレモンなど県自慢の美味を新たな旅の思い出に。
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  • Shinobu Nakai,Mayumi Yamamoto
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  • Makoto Ito,Yukiyo Daido
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<兵庫>唐々鍋
姫路っ子のソウルフードは深い味わいの激辛和風鍋


  • 姫路市砥堀の焼肉店「まるよし」で考案され、長く親しまれている「唐々鍋」は、和風の甘辛い出汁に和牛ホルモンや野菜、豆腐などが入った、知る人ぞ知る鍋。同店は、その味にほれ込んだ店主が、妻の実家でもある「まるよし」の味と看板を守りたいと、6年間の修業を経て2009年に開業した。1〜30番までの辛さを選べる名物の唐々鍋のほか、とり皮、せせりなどの塩焼き鳥を楽しみに、ビジネスパーソン、家族連れなどで連日賑わう。
  • 「唐々鍋」1人前¥1,040~(注文は2人前から)。
    辛みをつけた秘伝の和風出汁に、但馬牛や神戸牛などの和牛の丸腸、自家製肉団子、白菜、もやしなどの地元野菜、ワカメなどが入る。素材の旨味が溶け込んだ甘辛くコクのある味わいで、あとを引くおいしさ。締めには兵庫県産米のご飯で雑炊を。辛さは2~3番が人気。

唐々鍋の店 三左衛門店

  • 住所:兵庫県姫路市三左衛門堀西の町89
    TEL:079-222-6629
    営業時間:17:00~22:00
    定休日:無休
    karakaranabe.jp
    ※Webサイトで最新情報をご確認の上、お出かけください。

<岡山>そずり鍋
そずり肉の旨味が染み出す出汁で味わうたっぷり具材


  • 明治時代から牛肉の流通が盛んだった津山。地元の人たちは、旨味が凝縮した骨の周りの肉を削った「そずり肉」を、鍋にしたり焼いたりして存分に味わったという。1990年オープンの家庭料理の店「桃花」でもこの鍋は人気の品。柔らかなそずり肉の旨味が、昆布と鰹でとった出汁に染み出し、豆腐やもやしが驚くほど豊かな旨味に。ささがきごぼうやニラも入って栄養バランスも抜群。締めにはうどんやラーメン、雑炊で、出汁のおいしさを余さず楽しみたい。
  • 「そずり鍋」1人前¥1,320(写真は2人前)。
    和風の出汁に旨味のある肉をたっぷり入れ、野菜や豆腐とともに味わう。だし巻き卵や唐揚げなど居酒屋メニューと組み合わせたコースもある。出汁と食材がセットにあったテイクアウト用「そずり鍋セット」2人前¥3,300も人気。地方発送(¥4,000)も可。

桃花

  • 住所:岡山県津山市山下20-5
    TEL:0868-24-1135
    営業時間:17:00~23:00
    定休日:月曜
    momoka.raku-uru.jp
    ※Webサイトで最新情報をご確認の上、お出かけください。

<広島>「レモン鍋」
瀬戸田レモンの風味広がる爽やかな海鮮鍋


  • 尾道港から高速船で30分。瀬戸田港から商店街を抜けた先にある「御食事処ちどり」。1966年の創業以来、街の食堂的存在として親しまれてきた。蛸めしや蛸天丼など名物料理と並ぶ人気の「レモン鍋」は、店主の自宅で生まれた味。鍋に瀬戸田名産のレモンを入れたところさっぱりして香りもよいと、店でも出すことになったそう。鯛や蛸、蛸のつみれ、豚肉や野菜をふんだんに入れた海鮮の旨味が際立つ鍋。締めにはレモンチーズパスタやリゾットを。
  • 「レモン鍋」1人前¥2,550(写真は2人前)は、2人前からで要予約。
    1日3組限定の味。醤油ベースの出汁にレモン果汁を絞り込み、海鮮のほか、薄揚げ、生麩、白菜、しめじ、えのきなどの具材を入れ、最後に瀬戸田レモンのスライスをトッピング。食べる前にレモンを取り出し、味わうのがおすすめだそう。

御食事処 ちどり

  • 住所:広島県尾道市瀬戸田町瀬戸田530-2
    TEL:0845-27-0231
    営業時間:11:00~15:00/18:00~21:00、11:00~16:00(土・日曜、祝)
    定休日:火曜
    chidori-onomichi.com
    ※Webサイトで最新情報をご確認の上、お出かけください。


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