2025.12.05
GOURMET

旅するように歩く、吉祥寺の一日③
吉祥寺の隠れ家ネオ居酒屋
「呑楽Neko」で味わう、新感覚料理

街の空気そのものが、どこか心地いい。

そんな吉祥寺は、歩いているだけで「心ときめく場所」に多く出会えるのが魅力だ。
本特集では3つのお店を通して、この街が持つあたたかな魅力を届けていく。
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  • Mei Hiramatsu
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  • Mei Hiramatsu
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のら猫のように自由に、和と洋が交わる吉祥寺の“ネオ居酒屋”

  • 吉祥寺の居酒屋「呑楽Neko」の猫が描かれた看板
  • 吉祥寺駅・公園口から徒歩3分。賑やかな通りを少し抜けた先の路地裏に、猫のイラストが描かれた灯りを灯す小さな居酒屋がある。その名も「呑楽Neko(のらねこ)」。
  • 吉祥寺の居酒屋「呑楽Neko」の内観
    やわらかな照明が印象的な店内は、誰かの家に招かれたような心地よさに包まれている。
  • 店名の「呑楽」は、“のら”という読みを「呑んで楽しむ」に掛けた当て字。「のら猫」という言葉がもつ気ままな自由さと、「好きなように楽しんでほしい」という思いを重ね合わせた。

    そんな遊び心が、この店のあたたかな空気を物語っている。

    もともとは吉祥寺で古着屋を営んでいたオーナーの野内さん。そこへ地元・新潟の同級生である富田さんが店長として合流し、さらにホテル勤務の経歴を持つ同級生の磯谷さんがシェフとしてチームに加わった。
  • 吉祥寺の居酒屋「呑楽Neko」のカウンター席
  • 駅から近いのに静かで、少し奥まった路地で出会った吉祥寺の物件は「隠れ家みたいでいい」と、3人の直感で決めたという。

    “ネオ居酒屋”と聞くと新しいジャンルのように感じるが、「呑楽Neko」にとってそれは、和食でも洋食でもない「自由さ」そのものを意味している。

    ホテルでの経験を持つシェフ、磯谷さんが手がける料理は、どれもひとひねりある組み合わせ。けれど奇をてらうことはなく、どれも気取らずに箸を伸ばせる温度感を大切にしているのだとか。

何度来ても新しい発見がある、自由自在な創作料理

  • 吉祥寺の居酒屋「呑楽Neko」器に盛られた料理やケーキ
  • 「呑楽Neko」の料理は、いわゆる「居酒屋メニュー」とは一線を画す。ホテルのレストランで腕を磨いてきたシェフの磯谷さんは、その経験を生かして、和と洋の垣根を軽やかに飛び越える。

    「ジャンルに縛られず、自由に食事を楽しめるお店にしたかったので、あえて看板メニューは作りませんでした。いつ来ても、新しい発見を楽しんでいただけると思います」

    この日のスタートは、ボリューム満点の「前菜盛り合わせ」から。
  • 吉祥寺の居酒屋「呑楽Neko」器に盛られた4種類の前菜
    前菜盛り合わせ4種類 ¥910(税込)
  • メニューには載っていない特別な内容で、4種類の小皿がひとつのプレートに並ぶ。

    ガーリックシュリンプフリット、スモークサーモンのブルスケッタ、ビーツとベーコンのポテトサラダ、ズッキーニとハモンセラーノのパルメザンチーズ添え──。

    どの料理も素材の風味が感じられて、お酒を飲まない人でも楽しめる塩梅が心地いい。1人前分を1皿で提供してくれるのも嬉しいポイントだ。
  • 吉祥寺の居酒屋「呑楽Neko」猫のイラストが描かれたグラスに入ったレモンサワー
    至極のレモンサワー ¥720円(税込)自家製のレモンピールを使用したすりおろしレモンサワーは、甘さ控えめのすっきりとした味わい。
  • 吉祥寺の居酒屋「呑楽Neko」器に2本のった柿とハモンセラーノのピンチョス
    柿とハモンセラーノのピンチョス、白味噌とバニラビーンズのソース ¥200(税込)/1本(注文は2本から)
  • 「柿とハモンセラーノのピンチョス」は、白味噌とバニラビーンズを合わせたソースが添えられた一品。

    柿の甘みと生ハムの塩気、そして香り高い味噌の風味が重なり合い、まるでデザートのような余韻を残す。
  • 吉祥寺の居酒屋「呑楽Neko」器に盛られたフライドポテト
    フライドポテトととろけるアンチョビガーリックソース ¥800(税込)サクサクほくほくの食感がオープン時から人気のフライドポテト。
  • 吉祥寺の居酒屋「呑楽Neko」猫のイラストが描かれたグラスに入ったカクテルと器にのったバスクチーズケーキ
    左 マンダリンとさんしょうのカクテル ¥750/右 塩キャラメルバスクチーズケーキ ¥700(各税込)
  • 食後には、「塩キャラメルバスクチーズケーキ」を。表面の香ばしさとほのかな苦味、塩をつけて食べるスタイルが新鮮で、甘さを最後まで飽きさせない。夜カフェ利用で訪れる人が多いのも納得のデザートだ。
  • 吉祥寺の居酒屋「呑楽Neko」のカウンター席
    クラフトジンやワイン、新潟の銘酒にオリジナルカクテルなど、ドリンクもジャンルを限定せず少量ずつ多彩にそろえている。

旅行先で立ち寄るように、気取らず安心して過ごせる居酒屋

  • 吉祥寺の居酒屋「呑楽Neko」のテーブル席
  • 「呑楽Neko」がほかの居酒屋と違うのは、料理やドリンクの個性だけではない。

    古い和食店の跡地をリノベーションした店内は、囲炉裏の名残を感じる落ち着いた空間。大きな窓越しからは、中のあたたかい雰囲気が伺える。
  • 吉祥寺の居酒屋「呑楽Neko」照明やオブジェの置かれたテーブル
  • 家具はオーナーが古着屋として国内外を巡る中で集めたヴィンテージ品。異なるデザインの椅子やテーブルが、店内の質感にあたたかく馴染んでいる。

    「一見カフェやバーのようで入りにくいと思う方もいらっしゃるかもしれないのですが、普通の居酒屋のように、ふらっと立ち寄ってもらえたら嬉しいです」

    来店客の多くは20〜30代の女性やカップルだが、一人飲みで訪れる人も少なくないため、スタッフは一人ひとりのペースに寄り添う。

    カウンター席でゆっくり語らう人もいれば、テーブルで会話を楽しむ人も。居酒屋でありながら、まるで「旅行先で立ち寄った喫茶店」のようなあたたかさを感じられるのも「呑楽Neko」の魅力だろう。
  • 吉祥寺の居酒屋「呑楽Neko」の店内
    24時まで営業しているため、2軒目や食後の一杯、遅めの夜ごはんにもぴったり。
  • 古着屋とのコラボイベントにケータリングとして料理を提供するなど、カルチャーと食の融合にも積極的で、今後も“自由に変化していく場”としての可能性を感じられる。

    吉祥寺という街に似た、少し気まぐれで、でもどこか懐かしい居心地のよさ。のら猫のように自由に、気分のままに。

    次に訪れるときは、また新しい発見が待っているかもしれない。

呑楽Neko(のらねこ)

  • 住所:東京都武蔵野市吉祥寺南町2丁目6 第二丸昌ビル
    TEL:0422-66-2080
    営業時間:月-金 18:00〜00:00、土日祝17:00〜00:00
    定休日:不定休
    instagram.com/____nora__neko____/
    ※Webサイトをご確認の上、お出かけください。
  • 吉祥寺呑楽Nekoの猫が描かれた看板

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    吉祥寺での旅行を楽しんでいただけることを願っています。

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